ベートーヴェンが活躍する時代は市民革命が起き貴族支配から大衆へと転換していく時代でした。混沌としながらも大衆は「希望」を抱き、時代が大きく変化していく中、音楽家たちもバッハやモーツァルトが宮廷で使用していたようなカツラを脱ぎ捨て、ベートーヴェンのようなありのままの姿を好むようになっていきました。そんな時代の中でベートーヴェンは長い時間をかけて第九を

作りあげていきます。

  

 「交響曲第9番ニ短調作品125」は4つの楽章で構成されており、第4楽章に「合唱」が入ります。交響曲に合唱を入れたのはベートーヴェンが初めてです。これは市民革命の時代を反映しそれまでの社会や音楽を否定し「新しいものを作ろう!」という思いからです。社会が民主主義へと動き出した時代に希望を込めて、また音楽に対してもイノベーションを起こそうとしたことが相まって合唱を入れるという改革をしたのです。

 

    ベートーヴェンがそうまでして言いたかったこと、音楽で訴えたかったものは何でしょうか。それは『人類が皆平和であり  幸福であるように』という願いです。

 さあ 共に声高らかに歌いあげましょう。